「対面」再開授業の質確保 感染予防徹底学生「安心」、出席率90%超

 新型コロナウイルスの影響で多くの大学が遠隔授業を続ける中、医療従事者を養成する福岡市南区の純真学園大ではいち早く6月から対面授業をほぼ再開し、授業の質を確保している。医療系の特性を生かしてきめ細かな感染防止対策を行い、これまで陽性者はゼロ。卒業後にコロナ対応の最前線に立つ学生にとって、「現場」のイメージをつかむことにも一役買っている。

 ベッドに横たわるのはパソコンで制御された模擬患者。10月初め、看護学科の学生5人が看護師役、指導者役、ビデオ撮影などに分かれ、大腸がん手術の患者を想定した看護を学んだ。「ここがどこか分かりますか」と患者役に話し掛けながら血液中の酸素飽和度、体温などを確認していく。

 同大は4月から遠隔授業を取り入れたが、パソコンの有無やWi-Fi環境の差で学生間に格差が出た。看護師や臨床検査技師などの資格取得には実習も欠かせない。学生数が約1200人と規模が大きくなかったこともあり、学生の不安の声や教員の危機感を受けて、対面授業にかじを切ったという。

 再開にあたり、毎朝の検温を義務づけ、37・2度程度の微熱でも欠席とし、学生の夜間外食は禁止した。学内食堂も対面式は控え、会話は禁止するなど工夫。感染の不安感をなくすため、医師として第一線で働いた副学長が学生からの健康相談に電話で応じている。

 課題は、2カ月の遠隔授業で不足した実習時間の補充だった。「3密」回避で授業の出席者数を減らす一方、コマ数を増やして5限までびっしり詰め込んだ。夏休みも短縮した。

 教務部長の松田洋和教授(53)は「(時間の)ゆとりはなくなったが、『自宅にこもる孤独な遠隔は嫌』という学生の出席率は90%を超える」と語る。

 看護学科3年の初島聖花(せいな)さん(20)は「遠隔は不安だった。対面の方が出された課題を同級生に相談もできて安心」。大森梨瑚(りこ)さん(20)も「実習のおかげで就職後の感染対策をイメージして学習できている」と話す。

 福岡県内では、対面授業の再開は大学によってばらつきがあり、中村学園大(福岡市)は5割超、九州歯科大(北九州市)が5割ほど、九州工業大(同)と福岡工業大(福岡市)は3割となっている。文部科学省の全国調査によると、後期授業を「ほとんど対面の予定」とした大学はまだ約2割にとどまる。 (日高三朗)

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