西海橋が重要文化財指定へ 戦後の架設で全国初

西日本新聞 長崎・佐世保版 平山 成美

 16日の国の文化審議会答申で、長崎県佐世保市と西海市を結ぶ西海橋が重要文化財(建造物)に指定されることになった。戦後に架設された橋の重文指定は全国で初めて。世界初の工法でデザインにも優れ、完成から65年たった今も観光名所として多くの人を引きつける。

 西海橋は、渦潮で有名な伊ノ浦瀬戸(針尾瀬戸)に面する佐世保市の針尾島と西彼杵半島北部をつなぐ。全長316・2メートル、幅8・2メートルの鋼製アーチ橋。橋脚間216メートルは、1955年10月18日の完成当時で国内最長、世界3位の長さだった。海面からの高さは34・5メートル(満潮時)ある。

 工法は画期的だった。針尾瀬戸は潮の流れが速く、水深も深いため、海中に支柱が建てられない。このため、両岸からケーブルでつり上げたアーチ形の部材を中間で結合させる方法で造られ、後に建設される長大橋の原点といわれる。

 佐世保市教育委員会文化財課は「西海橋ができるまで、橋は川を渡るためのものだったが、海を渡る橋へ概念を変えた」と歴史的意義を語る。

 完成翌年に公開された映画で、怪獣ラドンに破壊される場面は西海橋の知名度を高め、観光客が増えるきっかけになった。2006年に完成した新西海橋には歩行者専用道があり、西海橋の全容と渦潮を眺めることができる。

 西海橋公園では、24日から11月8日まで「西海橋秋のうず潮祭り」が開催される。芋掘り、西海橋スケッチ大会、チューリップの球根プレゼントなどがあり、公園の職員は「文化財になってより多くの人に訪れてもらえるはずだ」と期待している。 (平山成美)

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