長崎市で飲食店など全焼 近隣店舗声かけ避難、けが人なし

 商店や住宅が並ぶ長崎市岩川町で発生した建物火災では黒い煙が街中を覆った。火災によって1955年創業の飲食店「割烹ひぐち浦上本店」と隣のパチンコ店などが焼け、店内の客は慌ただしく避難した。焼けた店の顧客や、周辺の店舗関係者は今後の営業再開に不安げな表情を見せた。

 「煙が流れ込んでいる」。119番があったのは昼食どき。20~30人の客がいた飲食店内では男性従業員(67)らが「逃げてください」と声を上げて避難させた。「けが人が出なかったのは不幸中の幸いだったが…」。焼け落ちた店舗に男性は肩を落とした。

 50人ほどの客がいた隣のパチンコ店でも同じころ、煙のにおいが立ちこめたという。遊技をやめて避難した同市の男性(72)は「まだまだ(パチンコは)これからだったが、命には代えられないよ」と話した。

 近隣店舗は一時、延焼に備えた。近くのラーメン店の松本潤一良(じゅんいちろう)店長(44)は黒煙に気付くと、近所の他店に声を掛けて避難。炎と黒煙が上がるのを眺めつつ「店がどうなっているか心配。すぐに営業再開できればいいが」。一方、松本さんの声で避難した近くのエステサロン経営深水敦子さん(47)は「お客さんを早いうちに避難させることができた。ご近所さんには感謝しかない」と話した。

 なじみの店が燃えたことに心を痛める常連客も。同市の60代主婦は近くで買い物中に火災に気付き、見守った。「ひぐちの定食は全部おいしかった。再開は一体いつになるのか」と肩を落とした。 (西田昌矢、松永圭造ウィリアム)

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