11月デビューへ“勉強中” 万田坑子どもガイド コロナで開始遅れ

西日本新聞 熊本版 宮上 良二

 熊本県荒尾市の万田坑が世界文化遺産「明治日本の産業革命遺産」の一つとして登録されて今年で5年。世界の宝を教育に生かそうと、地元の万田小(高山和宣校長)が登録翌年の2016年から、6年生による「子どもガイド」の活動を続けている。今年は新型コロナウイルスの影響でスタートが遅れたが、11月からの実施に向けて練習に励んでいる。

 万田坑のガイドは通常、元炭鉱労働者などでつくる「万田坑ファン倶楽部(クラブ)」と市民ガイドが行っている。同小は教育の一環として、総合的な学習の時間を使って6年進級前から万田坑の歴史を教え、ガイドのこつや心構えも指導。6年生は毎年4月の「万田坑市民まつり」でデビューする。

 その後、担任が市役所から修学旅行など団体客の訪問予定を聞き、日程の都合が合う団体に連絡を取り、子どもガイドの利用を打診する。1組担任の平島勇太教諭(31)は「どの団体も本物のガイドを期待しているはずなのに、子どもたちの教育という趣旨を理解してくれ、断られたことがない」と感謝する。

 今年はコロナ禍で市民まつりが中止になったのをはじめ、万田坑の公開中止や旅行の自粛、学校の屋外活動自粛が重なり、6年生はまだデビューできていない。ようやく11月に福岡県宗像市から修学旅行で訪れる小学6年生たちへのガイドが決まった。

 2クラスある6年生は今月、万田坑で説明役と見学役に分かれて練習したり、大人のガイドから実地で学んだりしたほか、昨年の6年生がガイドするビデオを見返すなどして本番に備えている。

 安陵永悟さん(12)は「万田坑が日本の発展にどう役立ったかなどを、大きな声で正確に伝えたい」と張り切る。平島教諭は「世界遺産のガイドをした経験は、かけがえのない思い出。子どもたちの自信と成長につながる」と手応えを語った。

 (宮上良二)

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