「さきめし」「タク配」・・・コロナ禍の店、アイデアで支える信組職員

西日本新聞 長崎・佐世保版 宮崎 省三

 飲食店の食事代を先払いし、感染が収まって来店する「さきめし」。持ち帰り料理を家庭や職場にタクシーで運ぶ「タク配」。大人の寄付金で、困窮する学生に飲食店が無料で食事を提供する「まちの学食」-。新型コロナウイルスの感染が拡大した今年春以降、長崎県佐世保市の西海みずき信用組合職員として地域支援策を次々に打ち出した。

 福岡市の企業と連携した「さきめし」は全国に広がり、タクシー会社社長との雑談からヒントを得た「タク配」には地元タクシー協会の加盟社が加わった。「まちの学食」は延べ1200人を超す学生たちの胃袋を満たしている。

 国や自治体のコロナ対策は遅い、と不満の声もある。「何が正解か分からない状況だからこそ、まずはやってみる。現場に近いところから動けば、行政も参考にしてくれる」。初めは小さな動きでも、修正を加えながら徐々に大きな輪にしていく。民間だからできる手法だ。

 愛媛県出身。東京の映像制作会社で働いたが、仕事に追われる日々を嫌い、長野県に移住。2018年4月から佐賀県嬉野市の地域おこし協力隊員を1年間務めた。

 仕事を探していた昨年4月、波佐見町の異業種交流会で西海みずき信組の陣内純英理事長と出会った。映像や会員制交流サイト(SNS)での情報発信を考えていた理事長に誘われ、翌5月にアルバイト採用、9月には正職員に。「まさか金融機関で働くなんて」と笑うが、波乱続きで金融とは遠かった経歴が、地域支援のアイデアとバイタリティーの源になっている。

 今月、佐世保市の料理人たちが豪雨で被災した熊本県の食材を使った「えん卓プロジェクト」を始めた。コロナ禍の支援に対する恩返しとして発案した。「地域が自発的に活性化に動く。そんな足掛かりを提供したい。もう少し、佐世保を盛り上げていきます」。骨をうずめる覚悟も芽生えてきた。 (宮崎省三)

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