囃子の技、児童に伝承15年 月1回指導「祭り盛り上げて」うきは市

西日本新聞 筑後版 渋田 祐一

 福岡県うきは市吉井町の夏祭り「筑後吉井祇園祭り」のはやし方(かた)の伝統技術を継承しようと、地元住民ら14人でつくる二之組囃子方(にのくみはやしかた)が、吉井小で笛や三味線、太鼓を指導して15年になる。祭りの時季には帰省して参加する卒業生もおり、地元の祭りを誇りに思う気持ちが子どもたちに育っている。

 二之組囃子方は自営業者や公務員、会社経営者らが参加。吉井小では月1回、放課後に1時間指導している。ただ本年度は新型コロナウイルスの影響で、9月にようやく指導を始めた。

 今月13日には、囃子方代表の権藤一生さん(69)ら6人が、4~6年生の希望者10人に、祭りで演奏する「松前殿様」「八重桜」を笛、三味線、太鼓に分かれて指導した。

 笛は初心者と経験者に分け、初心者の児童3人を消防士の高橋(たかはし)浩さん(59)ら3人が担当。児童が使う笛は全て高橋さんが作った。「神様に奉納する気持ちが音色に出る」と、笛に向かう気持ちから説明。黒板に絵を描き、音が出る仕組みを分かりやすく解説した。児童は初め、なかなか音を出せなかったが、最後はしっかり吹けるように。険しい表情が、だんだんと笑顔になった。

 権藤さんは太鼓担当。「太鼓はみんなのまとめ役。周りの調子を上げるように、ゆっくり優しく優雅にたたいて」とこつを伝授した。三味線を指導した理髪店経営の碓井通生(みちお)さん(58)は「こぶし1個分が入るくらいの空間を脇の下につくって」「バチをしっかり握って」と身ぶり手ぶりを交えて児童に説明した。

 笛を習って2年目の6年落田恵菜(めぐな)さん(12)は「こつをつかむのが1年目より早くなりグンと上達した。来年は祇園祭りにぜひ出たい」と意欲を燃やす。毎回欠かさず指導に当たる碓井さんは「私が子どもの頃、はやし方は花形だった。祭りにどんどん参加して盛り上げ、廃止された曳山(ひきやま)を復活させてほしい」と願う。 (渋田祐一)

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