博多人形師の遺品をマスクに 元小錦らの浴衣生地、遺族が提供

西日本新聞 ふくおか都市圏版 大坪 拓也

 5月に72歳で亡くなった博多人形師の亀田均さんが暮らした福岡市南区若久校区の住民有志が、遺品を活用しマスクを作り上げた。遺品は、大相撲も作品の題材とした故人が保管していた力士の浴衣生地。亀田さんが地域行事によく顔を出していた縁もあり、遺族から「役に立ててほしい」と提供された。

 亀田さんは長崎県旧江迎町(現佐世保市)出身で、福岡市南区柳河内に居を構えた。博多祇園山笠の飾り山笠を手掛け、政治家や俳優をはじめ実在の人物についても作品に仕立てた。

 校区の夏祭りでは児童が企画するお化け屋敷の人形の飾り付けを監修。気さくな人柄で、地域の新年会にも参加し、老若男女に慕われていたという。

 8月下旬に遺族から地元住民に贈られたのは、元大関小錦と元大関霧島の浴衣生地(各幅35センチ、長さ12メートル)。それぞれ黄色のハイビスカスの模様、白と紺の格子柄が施されていた。社会福祉協議会や編み物サークルなどの関係者で話し合い、生地を使って新型コロナウイルスの感染予防のマスクをつくることになった。20~30人で約150枚を完成させ、小学校教諭や障害者施設のスタッフなどに配った。

 若久校区の石田喜代子さん(71)は「新年会での亀田さんの博多手一本で、1年の始まりを感じていた」。若久公民館の中野明館長(71)も「豪快で気さくな亀田さんを忘れないという思いを込めた」としみじみ語った。 (大坪拓也)

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