九州豪雨「温暖化で発生率1.5倍」 気象研などが過去データ解析

西日本新聞 社会面 鶴 加寿子

 気象庁気象研究所や東京大などの研究チームは20日、地球温暖化の影響を受け、2017年の九州豪雨が発生する確率が1・5倍に高まったとする研究成果を発表した。18年の西日本豪雨では3・3倍になった。研究チームは、温暖化で過去の豪雨の発生確率が高まっていたとして、今後の豪雨の頻発化にも警戒を呼び掛けている。

 研究チームは、温室効果ガスの排出で温暖化が進んだ現在と、温暖化がなかった場合を比較。スーパーコンピューターで気候条件のシミュレーションを重ね、過去の豪雨の発生確率を解析した。

 その結果、福岡県朝倉市や大分県日田市など17年九州豪雨の被災地では、「50年に一度の大雨」が降る確率は、温暖化していない場合の1・9%から温暖化している現在では2・8%に上がり、1・5倍になった。18年の西日本豪雨では、1・5%から4・8%と、3・3倍だった。

 研究チームによると、九州豪雨は梅雨前線、西日本豪雨は台風が、それぞれ直接的な発生要因となった。これに加えて、温暖化に伴う海水温の上昇で大気中に含まれる水蒸気量が増えたことが、豪雨になる確率を高めたという。

 温暖化の影響で雨量や豪雨の頻度が高まっていると推測されてきたが、国内で発生した豪雨と温暖化の関連を初めて示すことができたという。気象研の今田由紀子主任研究官は「今回の研究結果によって、これまで肌感覚だった温暖化の影響を数値で示すことができた」と話している。 (鶴加寿子)

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