ブーゲンビリアで「安らぎ」与え続けたい 危機の植物園が資金募る

西日本新聞 佐賀版 河野 潤一郎

 佐賀県嬉野市の植物園「ブーゲンハウス嬉野」が、新型コロナウイルスの影響で閉園の危機に立たされている。来園者はコロナ禍前に比べ8割もの減少で回復の見通しは立っていない。運営会社はインターネット上で資金を募るクラウドファンディング(CF)への協力を呼び掛けている。

 ブーゲンハウスは2015年に嬉野温泉街で開園。約830平方メートルの温室に25種400本のブーゲンビリアが色とりどりの花を咲かせる。

 運営会社社長の岩崎健さん(74)=福岡県那珂川市=は、長崎県佐世保市のハウステンボス(HTB)の関連会社で勤務し、HTBが目指す「世界一の花のリゾート」に共感。花が生活に彩りと潤いを与えると確信した。HTBの創業者、神近義邦さんからは「自然との共生」の理念を学んだ。「情熱があり、いつの間にか人を引き込む人だった」と振り返る。

 関連会社の社長を退任後、植物園の開園を目指す。全国各地を回り、やがて唐津市でブーゲンビリアに出会い、園の経営者から栽培技術を習得した。嬉野市などの誘いもあり、「温泉客が減少し衰退する地域の活性化に役立てば」と現地でオープンした。

 年間約3万7千人が訪れ、今年5月までの予約は平年の3倍で大型バス5台が来る日もあった。順調だった経営はコロナで一変。2月から団体予約は全てなくなり客は8割減に。4、5月は臨時休園した。花の盛りの1~6月が年間売り上げの7割以上を占める。

 国の持続化給付金や県と市の助成金は計240万円で半月分の運営費に過ぎない。「運転資金も確保できず、踏んだり蹴ったりの状態」。国の特別貸付制度に申請したが、貸し倒れを懸念する銀行から融資を断られた。「行き着く先はCFだけ」と、8月末からネットで募金を開始。「人に安らぎや喜びを与える役割を花は担っている」。岩崎さんはその信念を胸に存続へ協力を訴える。

   ◇    ◇

 CFは28日まで受け付ける。目標額600万円。CFサイト「CAMPFIRE」の「ブーゲンハウス」を検索。銀行口座への直接振り込みもできる。寄付額に応じて園の入場券や嬉野の特産品を返礼として贈る。ブーゲンハウス嬉野=0954(43)7544。

(河野潤一郎)

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