ダムなき治水「実現性遠い」 熊本知事が発言、協議に影響も

 7月豪雨で氾濫した熊本県南部の球磨川流域の治水策を巡り、蒲島郁夫知事は21日の定例記者会見で「ダムによらない治水は、経費面と期間の面で実現可能性がとても遠いという印象だ」と述べた。12年前には蒲島氏本人が川辺川ダム建設を「白紙撤回」しているだけに、本格化する治水協議にも影響しそうだ。

 ダム計画の中止後、流域では遊水池や河川掘削など「ダムによらない治水」を検討。だが多額の費用や100年超の工期がネックとなり、まとまらないまま今回の豪雨災害に見舞われた。

 国は豪雨検証委員会で「川辺川ダムがあれば浸水範囲を6割減らせた」とする推定を公表し、蒲島氏は15日から被災地の住民らへの意見聴取を進めている。

 蒲島氏は会見で「安心安全を最大化し、環境悪化やダムへの恐れを最小化する方向でいかなければいけない」とも発言。「豪雨災害後、ダムを望む声が強くなっていると感じるか」と問われ、「私はそう感じた」と答えた。

(古川努)

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