「Yの悲劇」などの傑作を残した米推理作家エラリー・クイーンが…

西日本新聞 オピニオン面

 「Yの悲劇」などの傑作を残した米推理作家エラリー・クイーンが、夏樹静子さん(2016年死去)に宛てた自筆の手紙が福岡市の自宅で見つかった、と先日の本紙に

▼「ミステリーの女王」と呼ばれる夏樹さんも、日本を代表する推理作家。代表作「Wの悲劇」は、若い頃から親交があったクイーンへの敬意を込め、了解を得て題名にしたという

▼手紙には創作の“極意”が。<意表を突く始まりは読者の興味を引くために重要><意表を突く終わりもいつでも望ましく、信憑(しんぴょう)性を持つのなら素晴らしい>

▼意表を突く言動ばかりだが、信憑性は…。米国のトランプ大統領だ。4年前に意表を突く逆転で当選して以来、米一国主義で世界をあきれさせ、批判や不都合な情報は「フェイク(偽)だ」と決め付ける。そのくせ自分は真偽不明のツイートを連発。支持者の興味を引く極意と言わんばかりに

▼新型コロナの死者が世界最多になっても、マスクなどの対策を軽んじ続けた。揚げ句に自身が感染という意表を突く展開。それでも早々と退院して大統領選の集会を開き、コロナなど「大したことはない」と。その言葉のどこに信憑性が

▼22日は、バイデン氏との最後の討論会。前回のような幼稚なののしり合いはうんざりだ。コロナ禍に苦しむ国民をあおり、いがみ合わせるのが勝利の極意というのなら、この大統領選の題名は「A(アメリカ)の悲劇」に。

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