採用活動に不可欠な企業サイト、中小でも手軽に HAB&Co.(大分市)

西日本新聞 九州経済面 仲山 美葵

スタートアップ名鑑

 プログラミングの知識が全くなくても、人工知能(AI)などを活用してプロ仕様のウェブサイトを簡単に作れるサービス「シラハ」。2019年10月に本格的にスタートし、利用する企業は350社を超えた。

 開発、運営する「HAB&Co.」(ハブアンドコー、大分市)の森祐太社長(34)は「採用活動に不可欠な企業サイトを、地方の中小零細企業でも気軽に持てるようにしたい」と語る。

 一般的な企業サイトは制作に50万~100万円ほどかかるとされるが、シラハは初期費用ゼロ。月額9800円(スタンダードプラン)などの定額制でサイトを運用できるようにした。

 企業の担当者がシラハのサイト上で基本情報を入力すると、想定される求人の職種、必要な資格などが自動的に提案され、それらを選択していくことで企業のサイトが完成する。

 ハローワークに求人登録をしている企業なら、シラハのサイトで求人番号を入力するだけで、瞬時にその情報を反映したサイトが出来上がる機能も備える。

 各企業のサイトには、あらかじめ応募フォームが設定され、応募情報の管理もできる。「Googleしごと検索」など外部の求人検索システムと連携させ、多くの求職者の目に触れるようにした。今年9月までにシラハのサイトから約120人が応募した。

 開発の原点は、森社長の転職時の体験だ。大分県竹田市出身で北九州市に進学し、人材派遣会社勤務を経て、大分に戻ろうとしたが「当時、インターネット上に求人を出している企業は大きな会社ばかりで苦労した」という。

 転職先で高校生の進路指導の仕事をしながら、プログラミングを習得し、IT企業イジゲン(大分市)の取締役に就任。17年に起業した。中小企業のコンサルティングやサイト制作を請け負う中で、サイト制作の目的の大半は採用で、費用や技術面で課題が大きいことを認識。採用の機能に特化したウェブサービスを考案した。

 コロナ禍でオンライン開催が広がる就職説明会などの主催者が、告知や運営をしやすくするサービスを開発中。森社長は「ITの知識が少なく、人手やコストをかけられない地方の中小企業の課題を解決していきたい」と語る。 (仲山美葵)

 【HAB&Co.】2017年設立。大分県が若者のUIJターンにつなげる狙いで開設した、福岡市の大名地区のコミュニティー施設「dot.」(ドット)の運営にも携わる。

 =随時掲載

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