「恋愛」皆無 ギタ女の現在地 来月1日、九州オーディション

西日本新聞 もっと九州面 塩田 芳久

 アコースティックギターで弾き語りをする女性シンガー・ソングライターの登竜門「ギタ女フェス」(来年3月14日、東京・上野恩賜公園野外ステージ、ブルーリッジギターズ主催)への出場を懸けた九州オーディションが11月1日、福岡市中央区清川のライブハウス「キャバーンビート」で開かれる。九州を中心に、ギター一本で音楽活動をする5人がオリジナル曲を披露する。既に出場を決めている“先輩”シンガー4組の「ギタ女ライブ」もあり、九州のギタ女のレベルの高さを見せつける。

 「ギタ女フェス」は今回で2回目。当初は今年5月に開催が予定され、2月の九州予選で4組の出場が決まっていた。しかし新型コロナウイルス感染拡大の影響で中止となり、あらためて来年の開催と追加オーディションが決まった。本選出場者は東京のスタジオで本格的なレコーディングができる特典がある。 (塩田芳久)

 出場者は次の通り。 (敬称略)

 【オーディション】午後1時~、無観客で開催。

 元山朋美(福岡県春日市出身)▽あかたろ(同県糸田町出身)▽はるか(同県新宮町出身)▽ShoKo(福岡市出身)▽坂元ルナ(鹿児島県南九州市出身)

 【ギタ女ライブ】同6時~、定員20人、料金3千円(ワンドリンク注文が必要)。

 Mizuho(福岡を中心に活動)▽岩崎桃子(同)▽CO2(熊本、福岡、東京で活動)▽博多フォーク同好会(福岡で活動する美樹・さな・奈都美の3人組)

 予約、問い合わせはキャバーンビート=info@cavern-beat.com

■「恋愛」皆無、「不安」歌い出す 

 「ギタ女」と呼ばれる女性シンガー・ソングライターたちの活動はよく目にするが、九州に限って見ると、どうなのか。「ギタ女フェス」の九州予選と本選で審査員を務めるミュージシャンで元ARBのギタリスト、白浜久さん=福岡市出身=にギタ女の現在地を語ってもらった。

 アコースティックギターを抱えてオリジナルを歌うアーティストは老若男女を問わず、やや過剰気味だが、九州の音楽シーン、とりわけ女性アーティストのテーマが変わりつつある。

 1970年代に吹き荒れたフォークブームで語られた「男女の愛」は皆無。そもそも彼女たちは男を信用していないし、恋愛が最大のプライオリティー(優先順位)でもない。

 そして未来に対する不安を抱えている。

 既に本選出場を決めたアーティスト2人のことを語ろう。

 福岡を中心に活動中で、13歳でメジャーデビューしたMizuhoは自身のオリジナル「ミライ」で「どうせまた負けるんだろう。小さなこの世界で消えそうなボクの灯り」と、どんなに頑張ってもこの世界で自分が勝つ見込みは限りなくゼロに近い不条理さを歌う。その世界とは自分の声が決して届くことのない、大人たちが既にシステム化した強固なものだ。

 熊本出身のCO2は男が描く、都合の良い女性像を皮肉交じりに打ち壊して決別を歌で宣言する。

 「恋人としても、友人としてもさようなら」と。

 彼女たちは先進諸国で女性参画が最も遅れている日本社会を歌で批判しているのだ。

 そのうち彼女たちから「男はもういらない。女性だけの社会をつくろう」というメッセージも飛び出してきそうだ。だがそれは決して的外れではない。「男さえいなければ世界はもっと平和で素晴らしい」と世界中の女性に非難される前に、男たちよ、頑張ろう! (談)

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