【特派員オンライン】あばたとえくぼ

西日本新聞 国際面 坂本 信博

 【北京・坂本信博】中国では毎朝8時前後、前日の新型コロナウイルスの新規感染者と死者、退院者、隔離解除者などの数をメディアが一斉に報じる。8月中旬以降、海外からの入国者を除く国内感染者はゼロの報告が続いてきた。

 無症状者は含まれず、情報統制もある。日本と単純比較はできない。それでも、14億という人口規模、行動記録を把握する健康管理アプリの普及、検閲をかわす隠語の投稿も含め膨大な情報が会員制交流サイト(SNS)で飛び交うことを考えると「中国は日本よりコロナを封じ込めていると率直に思う」と日本大使館関係者が打ち明けた。

 告白はこう続く。「それを霞が関に伝えると『だまされている』と言われる」。感染が広がれば地元政府幹部が更迭されるという行政側の緊張感も大きい。防疫に限っては日本にいたころより安心というのは、中国生活2カ月の私の実感でもある。

 とはいえ、冬季は再流行の懸念もある。今月12日、2カ月ぶりの国内感染が山東省青島市で確認され、全市民にPCR検査が実施された。「あばたはあばた、えくぼはえくぼと冷静に見つめて」。赴任前、先輩がくれた助言をかみしめている。

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