日田市長、玖珠川改修案に理解示す 氾濫防止、泉源になお課題

西日本新聞 大分・日田玖珠版 中山 雄介 鬼塚 淳乃介

 7月の記録的豪雨で大きな被害を受けた大分県日田市天瀬町の天ケ瀬温泉街の復興に向け、玖珠川の改修策の県案が初めて明らかになった。建物の移転や解体に直結する河川の拡幅は、県が検討中の案では大幅には実施されない見通し。ただ同規模の豪雨時には再び氾濫する恐れがあるという。23日夜の住民説明会後、原田啓介市長は記者団に「雨量が年々増えている状況で、絶対的に安心できるものはない。どれほど近づけるかだ」と県案に理解を示した。

 説明会では県日田土木事務所の職員が、「左岸側の部分的拡幅と川底掘削」という検討中の案を説明。ただ川底にある泉源との兼ね合いで、川底をどれだけ掘削して流下能力を増やせるかは不透明という。住民からは「本気で対応してくれないと、安心して住めない」と不満の声も出た。

 原田市長は、検討中の県案では同規模の豪雨には対応できないことに関し「温泉街だけの改修ではなく、上流の玖珠、九重町側での治水ができないか相談したい」と述べ、温泉街への流下量を抑える施策が必要と強調。その上で「(温泉街でも)越流を前提に、どの程度なら水と共生できるか知恵を絞り、30年、50年安心して暮らせる地域をつくりたい」と述べた。

 一方、参加した市観光協会天瀬支部長の高瀬邦寛さん(73)は「天ケ瀬の景観や泉源の問題を考えると(今回の案は)なかなか難しいのではないか。水を迂回(うかい)させる水路を整備するなど、痛みの伴わない方法もあると思う」と話した。

 住民説明会は、同市天瀬町の天瀬公民館で開かれ、地域住民約60人が参加した。

(中山雄介、鬼塚淳乃介)

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