くちばしがスプーン形で…

西日本新聞 岡部 拓也

 くちばしがスプーン形で絶滅危惧種のクロツラヘラサギが、福岡市・博多湾に渡ってくる季節になった。

 この野鳥を通じて12年前に知り合ったのが、同市で環境保護をテーマに講演した台湾の写真家・王徴吉さん。当時63歳。クロツラヘラサギを撮影するため、東アジア各国を飛び回っていた。講演で聞いた話に刺激を受け、その翌年、この鳥の世界最大の越冬地である台湾・台南市に住む王さんを訪ねた。明るく気さくな人柄で別名「ミスターハッピー」と呼ばれていた彼は、私を快く迎えてくれた。

 台湾では、クロツラヘラサギは教科書にも取り上げられるほど有名な鳥。台南市では自然保護活動の象徴的な存在として扱われていた。「撮り続けた写真を発表して野鳥への関心を高めたい。それが、野鳥の生息する自然環境を守ることにもつながる」。渡り鳥が飛来する時季となり、久しぶりに彼の言葉を思い出した。 (岡部拓也)

PR

デスク日記 アクセスランキング

PR

注目のテーマ