被爆地・長崎「大きな喜びの到達点」核兵器禁止条約、2021年発効へ 

西日本新聞 社会面 西田 昌矢 徳増 瑛子

 核兵器禁止条約の来年1月発効が伝えられた25日、被爆地の長崎市では歓迎とともに、日本政府にも条約の批准を求める声が相次いだ。

 同市松山町の平和公園では条約発効の決定を歓迎する集会が開かれ、被爆者や市民ら約200人が参加。「核兵器禁止条約発効へ」などと書かれた横断幕を掲げた。

 集会で長崎原爆被災者協議会(被災協)の田中重光会長(79)は「大きな喜びの日を迎えることができた」と声を弾ませた後、「核の傘」に頼る政府を批判。国際規範で核兵器が禁止となった以上、「今日から(禁止されたモノで国を守るという)言い分は通らない」と早期の批准を求めた。

 長崎県被爆者手帳友の会の朝長万左男会長(77)は原爆投下から75年の歴史を振り返り、「今日は新たな到達点」と50カ国・地域による批准を評価。「核兵器で世界の平和を維持するという考えを払拭(ふっしょく)し、核なき世界を目指す」と誓った。

 長崎では高齢化した被爆者の思いを継ごうとする若い世代の活動も増えている。コロナ禍の今年、オンライン会議などで核兵器の脅威を世界に伝えてきた「ナガサキ・ユース代表団」。第8期生で長崎大3年の三宅凛さん(21)は「核兵器について関心を持ってもらえている感触があった。具体的に何ができるか分からないけれども、知識を深めて被爆地の思いを伝えていきたい」と誓った。 (西田昌矢、徳増瑛子)

ゴールではない

 田上富久長崎市長 被爆者の訴えが源流になり、世界を巻き込んだ。被爆75年の年に条約発効が決定し、深い感慨と喜びを覚える。だが、ここがゴールではない。条約の実効性を高めるため日本政府に署名と批准を求める。できなければせめて、締約国会議へのオブザーバー参加を求めたい。

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