「音頭」発表新たな伝統へ 6年生と教諭が創作 縮小運動会で踊りの輪

西日本新聞 熊本版 宮上 良二

 新型コロナウイルスの影響で延期され、競技数も縮小を余儀なくされた運動会で「コロナ禍でもできる新たな伝統をつくろう」と、熊本県玉名市立八嘉(はっか)小(吉永鈴子校長、124人)の6年生と教諭が力を合わせて「八嘉音頭」を創作した。25日の運動会では、児童から手ほどきを受けた家族や卒業生も加わり、全校児童が踊りの輪をつくった。

 毎年5月の運動会が、臨時休校で10月に延期となり、向かい合って手をつなぐ恒例の全校ダンスも実施しないことが決まった後の6月。吉永校長が6年担任の土田薫教諭(51)に「音頭を創作して踊れば、手をつながず、身体的距離も取れるのでは」と提案した。土田教諭が6年生23人に意向を聞いたところ、「頑張りたい」と前向きな返事。音頭作りがスタートした。

 土田教諭は「我(われ)は海の子」の学習から始め、「我は八嘉の子」だったら、どんな言葉が出てくるか問いかけた。「学校坂」「広い庭」「花いっぱい」「田崎の山」…。八嘉小の特徴や自慢、好きな風景など集まった多くの言葉を、国語教諭の経験がある吉永校長がつないで歌詞を制作。音楽主任の植田健教諭(39)が曲を付けた。

 完成した音頭は6年生全員で歌い録音。運動会の役割分担で「八嘉音頭チーム」になった5人が1カ月がかりで振り付けを考案した。吉永校長が「全く手直しの必要がなかった」と言う出来栄え。5人は昼休みなどを使って下級生に踊りを教え、覚えた児童は家族に伝え、運動会本番を迎えた。

 八嘉音頭は、コロナ対策で午前中だけになった運動会の最後を飾った。「みんな上手だった」「大人も楽しそうだった」「後輩が引き継いで八嘉小の伝統にしてほしい」-。リーダーの岡田薫弥さん(12)ら5人の表情は達成感にあふれていた。

 (宮上良二)

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