大牟田RDF JFE継承 自治体に解体費求めず 28年春までは運営

西日本新聞 一面 御厨 尚陽 華山 哲幸 立山 和久

 福岡県などが第三セクター方式で運営している同県大牟田市でのごみ固形化燃料(RDF)発電事業について、JFEエンジニアリング(横浜市)が事業継承を提案していることが26日、分かった。三セクは2022年度末での事業終了を決定したが、約11億円とされる解体費が課題となっていた。譲渡が実現すれば、事業参画している自治体などの追加負担が必要なくなるという。

 大牟田市の大牟田リサイクル発電所は02年に全国初のRDF発電所として稼働。県や電源開発(Jパワー)などが出資する三セク「大牟田リサイクル発電」が運営し、大牟田・荒尾清掃施設組合など福岡、熊本両県にまたがる5組合から持ち込まれたRDFを焼却、その熱を利用して発電している。

 施設が老朽化し、改修した場合に多額の費用がかかることなどから、23年度以降の事業中止を決定。(1)約11億円の解体費を大牟田リサイクル発電と組合側でどのように負担するか(2)各組合から出るRDFの23年度以降の処理先確保-が課題となっていた。5組合は県に対して、リサイクル発電に出資する2億8千万円を解体費に充てるよう要望。RDFの処理先確保への支援も求めていた。

 関係者によると、JFEが今年6月に大牟田リサイクル発電に事業継承を提案。JFEは全株式を譲り受ける形で、23年4月から運営を引き継ぎ、少なくとも28年3月まで続ける。RDFの処理委託料は1トン当たり1万3千円となり、現在の委託料の2倍以上に膨らむが、解体費用はJFEが責任を持ち、組合には負担を求めないという。

 5組合の幹事会にはすでに提案済みで、28日に開かれる大牟田・荒尾清掃施設組合の会合で説明される。組合側は県などと協議しながら、本年度内に結論を出したい考えだ。 (御厨尚陽、華山哲幸、立山和久)

【ワードBOX】ごみ固形化燃料(RDF)発電

 家庭の可燃ごみを乾燥させ、固めたものが燃料。悪臭を発したり、腐敗したりすることがなく、輸送や貯蔵がしやすい。燃やした際の熱エネルギーを使い発電する。ごみを直接燃やすより、ダイオキシン類を減らすことができる。大牟田リサイクル発電所の総事業費は、約105億円。昨年度の年間電力量は約1億2000万キロワット時、うち8割近くを売電した。人口減やリサイクル意識の高まりでRDFに加工されるごみが減少。電力自由化による売電価格の低下や高い処理コストも影響し、全国で撤退が相次いでいる。大牟田と同じ2002年に稼働した三重県の発電所は昨年、事業を終了した。

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