球磨川治水、豪雨災害を受けてダム視野に「方向」転換

西日本新聞 社会面 古川 努

 7月豪雨で氾濫した熊本県南部の球磨川流域の水害軽減に向け、国、県、流域12市町村などは27日、流域治水協議会を設立し、初会合を開いた。2009年の川辺川ダム建設中止以降、「ダムによらない治水」を目指してきた流域は今回の豪雨災害を受け、より広い範囲で被害の軽減策を考える「流域治水」へと方向性を転換。ダム建設も含めて具体策を検討する。

 協議会では、治水策を河川区域、集水域、氾濫域の3区分に整理。国、県、市町村に加え、企業や住民も治水の担い手と位置付けた「流域治水プロジェクト」を年度内にまとめる一方、緊急性が高い対策には速やかに着手する方針。

 河川区域の治水策ではダム建設も視野に入れる。ただし、国は「川辺川ダムが存在しても水害を完全には防げなかった」とする検証結果を公表しており、遊水池や河床掘削、堤防強化などとの組み合わせを検討する必要がありそうだ。

 集水域では球磨川への流入抑制のため、校庭や水田を活用した最大限の貯留を考える。居住地域を含む氾濫域では土地利用規制や高台移転、宅地かさ上げ、避難体制の強化策などあらゆる対策が検討対象となる。

 蒲島郁夫知事は「時間的緊迫性をもって治水の方向性を検討していく」、国土交通省九州地方整備局の村山一弥局長は「次の協議会で抜本的な治水対策として考えられる具体的な組み合わせを提示したい」とそれぞれ述べた。

(古川努)

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