「そんなゆとりない」二階氏が不快感 年末年始の休暇延長、衆院解散縛る?

西日本新聞 総合面 郷 達也 湯之前 八州

 年末年始の新型コロナウイルス感染症対策として、西村康稔経済再生担当相が来年1月11日まで休みを延ばして分散取得するよう提案したことが、自民党の二階俊博幹事長の逆鱗(げきりん)に触れた。休みの間は通常国会の召集と、菅義偉首相による衆院解散を実質的に封じられてしまうため。党側に根回しもせず“独走”した形の西村氏が27日、二階氏に頭を下げて事態は収拾しそうだが、前政権時の「政高党低」が変化したことを示す出来事となった。

 23日、西村氏は初詣などの人出の集中を避けるよう政府の分科会が提言したことを踏まえ、1月4日を仕事始めとせず、成人の日の11日までを期間とする年始休みの検討を企業や自治体に求めたいと発言した。これにかみついたのが二階氏だ。26日の記者会見で言い放った。

 「西村君から聞いていない。そんなに(休みを増やせるような)ゆとりのある政治日程を組んでいるわけではない」

 衆院議員の任期満了まで1年を切った永田町では、解散時期の選択肢の一つとして「通常国会冒頭」が臆測されている。2016年には1月4日に国会開会した例もあり、西村氏の発言は結果として、わずかな期間であっても解散権を縛る意味合いを帯びてしまった。ある党幹部は「二階氏は、首相にフリーハンドを確保させることに使命感がある。選挙の実質的な責任者として怒るのも当然だろう」と話す。

 二階氏を党本部に訪ねて面会し、休み発言の真意を説明した西村氏。関係者によると、「密」を避けるウイルス対策の狙いとともに「国会議員は(休みの)対象外と考えていた」と弁明したとみられる。二階氏は、記者団に「解散への影響はない」と余裕を見せつけた。

 菅政権で、党側の重心が増している実態を浮き上がらせた騒動となったが、党内からは「衆院選は、ウイルスの感染防止が大前提なのに…。自分たちの都合しか考えていないのがあからさまで、国民にも見透かされる」(衆院中堅)との声も出ている。

(郷達也、湯之前八州)

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