太宰府女性暴行死 佐賀県警「対応不備ない」家族への聞き取りはせず

西日本新聞 社会面 岩崎 さやか 木村 知寛

 福岡県太宰府市で昨年10月、佐賀県基山町の女性=当時(36)=が暴行され死亡した事件を巡って、事件前に家族が佐賀県警鳥栖署に繰り返し相談していた問題で、佐賀県警は28日、署の対応についての調査結果を発表した。県警は「相談内容は金銭貸借に関するトラブルで、身の危険を訴えるものではなかった」として、対応に不備はなかったと説明した。家族側の主張と大きく食い違う調査結果だが、家族への聞き取りは行わなかった。

 家族は昨年6月以降、署を11回訪れ、女性の身に危険があり、傷害致死罪などで起訴された山本美幸被告(41)らから、女性の夫(35)も金銭を要求されていると被害相談をしたと主張。「警察が迅速に動いてくれていたら、事件を防げた」と訴えている。

 県警は、対応した署員の聞き取りなどを実施した。県警刑事部の木下公三管理官は、家族からの電話や訪問による相談対応を「8件受理した」と説明。自宅に戻らず山本被告らと行動を共にし、家族に金銭を無心する女性を連れ戻してほしいとの相談で「女性に危険が及ぶ話はなかった。パトロールを強化するなど警察としてできる限りの対応はした」と述べた。

 木下管理官は「結果として亡くなったことは重く受け止めており、教訓としたい」と話したものの、再発防止策は「申し上げようがない」と語った。調査結果と家族の主張にずれがあることは認めながら、家族への聞き取りは「今のところ予定していない」とした。

 一方、女性の夫が昨年9月下旬、山本被告らから金銭を要求された際の音声データを持って署を訪問した際、当直時間帯で担当者が不在であることなどを理由に対応しなかったことについては「後日、刑事が対応すると回答したが、家族は来なかった」。対応した署員から、金銭要求された際のやりとりを録音した音声データを文字起こしするよう求められたと、家族が主張していることには「確認できなかった」とした。 (岩崎さやか)

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