「日田金券」で商店街に元気を 補助金頼らず発行、需要促す

西日本新聞 社会面 鬼塚 淳乃介

 新型コロナウイルスの影響で各地の商店街の苦境が続く中、大分県日田市の観光地にある「豆田みゆき通り商店街」が、行政などの補助金に頼らず、各店が協力して独自の金券を来月1日から発行する。対象店で商品を購入すると、他の店で使える金券を進呈し、商店街全体で需要を増やす狙い。観光客に店をはしごしてもらうだけでなく、地元客もターゲットに。同商店街は「好みの店を新たに開拓してもらう機会にしてほしい」としている。

 豆田みゆき通り商店街は、江戸期以降の商家などが立ち並び国の重要伝統的建造物群保存地区に指定されている観光スポット「豆田町」にある。週末は多くの観光客が行き交うが、コロナ禍で人通りは減り、一時は約50店舗のうち半数が休業を余儀なくされ、一部店舗では今も営業日を減らしているという。

 こうした状況を打開しようと、商店街の女性や若手が中心になって8月に企画部を立ち上げ、会員制交流サイト(SNS)で発信も始めた。金券はその企画部が提案。江戸時代に天領だった日田は交通の要衝で産業が栄え、大名にも貸し付けをする「日田金(がね)」と呼ばれる貸金業が栄えたことから、当時のにぎわいにあやかって名称は「日田金券」に決めた。

 参加するのはカフェや雑貨店、土産物店など23店。各店が規定する商品や規定する額を購入すると「日田金券」がもらえ、別の店で1枚100円として利用できる。金券分は、後に発行店が負担する。発行枚数は店ごとに異なるが、発行総額約100万円を目指している。利用は来年1月末まで。

 企画部代表の仙崎雅彦さん(44)は「コロナをきっかけに結束できた。地元客も増やしていくために、商店街の魅力を発信するアイデアを出していきたい」と話している。

(鬼塚淳乃介)

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