老舗「わた惣」が経営譲渡 飯塚の食料品店、営業継続

西日本新聞 筑豊版 坂本 公司

 福岡県飯塚市の本町商店街に本店を置く老舗食料品店「わた惣」を経営する会社が事業を福岡市の企業に譲渡し、破産準備に入ったことが分かった。後継企業が本店の営業を引き継いでおり、屋号の変更はない。同市忠隈の商業ビル「ネロボタニカ」の店は閉店した。

 東京商工リサーチ北九州支店によると、わた惣を経営していた会社「綿惣」(駒山晃社長)は9月5日付で、福岡市博多区のめんたいこなど製造販売「ふく富」の関連会社に事業譲渡した。綿惣の負債総額は約1億円が見込まれるという。

 1872(明治5)年に高級いりこや干ししいたけを扱う乾物販売業として起こった同社は、全国各地の珍味などを並べる「食のセレクトショップ」として店を展開。一時期は県内の百貨店にも出店して規模を拡大し、贈答品などを中心に固定客を得てきた。

 だが同支店によると近年は減収傾向にあり、さらに今年の新型コロナウイルス感染拡大の影響で売り上げは急減。店頭販売に軸足を置く営業が定着しており、インターネット販売では苦戦したとみられるという。

 駒山社長は「厳しい経営状態の中だが譲渡先が見つかり、営業が続けられるようになった。今後も本店をよろしくお願いします」と話した。ふく富によると、本店は経営譲渡後に定休日なし(正月休みのみ)とし、無料駐車場を増やすなど顧客サービス向上を図っている。

(坂本公司)

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