「まずは電話相談を」飯塚医師会 4割超の医療機関でPCR検査受け付け

西日本新聞 筑豊版 坂本 公司

 冬に懸念される新型コロナウイルスとインフルエンザの同時流行に備え、発熱症状のある患者に対するPCR検査を飯塚医師会の会員医療機関が2日から始める。国が保健所中心の受診手続きを変更したのに対応した動きで、同会を構成する福岡県飯塚市、嘉麻市、桂川町の137機関のうち、約60機関が検査を受け付ける。同会は「まずはかかりつけ医に電話相談してほしい」と受診希望者に呼び掛けている。

 厚生労働省は9月、発熱患者が受診する際の手続きの流れを変更すると発表した。症状が出た場合はすぐ受診するのではなく、かかりつけ医や近くの診療所など身近な医療機関に電話で相談する。相談先が新型コロナに対応していればそのまま受診し、対応できない場合は、診療できる医療機関を紹介してもらう。相談先が分からない場合は、保健所内などに設置された「受診・相談センター(帰国者・接触者相談センターが衣替え)」に電話し、医療機関の案内を受ける。

 新たな手順を厚労省が作った趣旨は、今春の新型コロナ感染拡大期に保健所や一部の医療機関に集中していた診療や検査の役割を、できるだけ多くの開業医にも担ってもらうことだ。飯塚医師会は所属医療機関の4割超がPCR検査可能となった。検査状況などを見極めてから、診療・検査に名乗りを上げる医療機関もあるとみられ、西園久徳会長は「まずまずの出だし。さらに増える余地もある」と受け止める。

 同会は民間検査会社と検査の委託契約を結んだ。各医療機関は患者の唾液を容器に入れて保管し、毎日回収に来る担当者に提出。県内の検査機関に届けられた検体はPCR検査にかけられ、陽性か陰性かが判明する。結果は医療機関から患者本人に伝えられる。同会によると、受診の翌日か翌々日に連絡を入れられる見込みという。各医療機関は、唾液を採る際、ドライブスルー方式や他の患者と分けたスペースで対応する。

 新型コロナに対する新たな体制のスタートを前にした10月23日、同会は飯塚市内で医療機関向けのPCR検査の研修会を開催。検体採取や提出の手順の確認を行った。臨床検査技師が「容器のふたを強く閉め、アルコール綿で全体を拭いて」「マスクと手袋の着用、3重の包装は必須」といった注意点を、実物を見せながら説明した。医師や看護師からは「唾液があまり出ない場合は」「回収の時間は融通が利くのか」といった質問が出た。

 西園会長は「各医療機関は施設や人員に応じて、慎重に検査の流れを固めてほしい。患者は、何よりもまずは電話で医師に相談してほしい」と強調した。 (坂本公司)

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