三川発電所でCO2回収設備の実証運転開始 福岡・大牟田市

西日本新聞 ふくおか版 立山 和久

 東芝のグループ会社「シグマパワー有明」が運営する三川発電所(福岡県大牟田市新港町)で発電所から出る排ガスから二酸化炭素(CO2)を分離・回収する大規模な実証設備が完成し31日、実証運転を開始する起動式が行われた。

 環境省などによると、発電所から1日に排出されるCO2の50%に当たる500トン以上を分離・回収する。実証運転で安定して分離・回収できることが技術的に確立されれば、発電所や工場への設備開発などに取り組み、2030年をめどに実用化を目指すという。また、回収したCO2を化成品などに有効活用することや、海底800メートルの地下に貯留する方策なども検討されている。

 大規模実証設備は、環境省が16年度から5年計画で進めている「環境配慮型CCS(二酸化炭素回収・貯留)実証事業」で総事業費は約140億円。東芝の子会社「東芝エネルギーシステムズ」などが建設した。同社によると、特殊な吸収液を使うことでCO2を効率よく分離・回収できるという。

 起動式には笹川博義環境副大臣や小川洋知事ら約80人が出席した。菅義偉首相が10月26日、臨時国会の所信表明演説で、温室効果ガス排出量を50年までに実質ゼロにする目標を打ち出したことから、笹川副大臣は記者団に対し「CO2の排出削減に大きく貢献する技術だ。新しいビジネス機会、地域経済の活性化にもつながる」と話した。

 三川発電所はパームヤシ殻を主燃料とするバイオマス発電で、バイオマス発電からCO2を分離・回収する大規模設備は世界初という。 (立山和久)

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