「うおのめ」と勘違いも…ウイルス性イボには液体窒素

西日本新聞 医療面

 かかとにできたイボが歩くたびに痛みます。皮膚科で液体窒素療法を続けていますが、2カ月たっても治りません。 (福岡市、50代女性)

高松ひろこ皮フ科院長 高松紘子さん

 ヒトパピローマウイルスに感染してできるイボ(医学的には「ウイルス性疣贅(ゆうぜい)」)と思われます。足にできるよく似たできものに、「たこ」や「うおのめ」がありますが、これらとは異なります。「うおのめが治らない」と勘違いして来られる患者さんも多いです。

 足のイボは、細かい傷からウイルスが侵入して感染するため、体育館などの公共の場をはだしで歩いたり、サンダルを共用したり、イボのある家族がいたりするとできやすいです。スポーツなどで足がよく蒸れている人も、ウイルスが侵入しやすい状態なので注意してください。

 昔から多くの人が悩まされている古典的な疾患ですが、残念ながら、抗ウイルス薬などの特効薬はありません。日本皮膚科学会は昨年、初めて治療のガイドラインを作成しました。

 治療法としては、まずは液体窒素療法。1~2週間に1回通院して、スプレーや綿棒を使って液体窒素で患部を凍結し、ウイルスを徐々に死滅させていきます。効果は個人差が大きく、治癒率は調査によって30~70%。角質を除去するサリチル酸の貼り薬や、免疫を活性化させるヨクイニンという飲み薬を併用することもあります。

 これらを3カ月続けても治らない場合や、痛みを我慢できない人には、モノクロロ酢酸や、ビタミンD軟こうを塗る方法も。薬品で人為的にかぶれを起こさせて治す接触免疫療法もあります。ただこれらは公的医療保険の対象外で、行っていない皮膚科もあるので、あらかじめ電話で問い合わせてください。

 不思議なもので、イボ地蔵が昔から全国各地にあるように、神頼み的な「暗示療法」も行われてきました。前向きに捉えることで、同じ治療でも効果が出やすいとのデータもあります。

 再発しやすいウイルスなので、医師が「もう大丈夫」と告げるまで、根気よく、効果を信じて治療を続けてください。

 (福岡市)

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