「直方レトロ」楽しんで 物販や飲食など30軒…「軒先市」7日から開催

西日本新聞 筑豊版 安部 裕視

 古民家や大正・昭和初期の建築物が立ち並ぶ福岡県直方市殿町と新町のレトロ空間を活用し、市民有志が建物の軒先で物販や飲食、健康づくり体験などを提供する「軒先市(のきさきいち)」を7、8日に開催する。「歴史ある街で、にぎわいや人のつながりをつくりたい」との思いを込める。

 直方は江戸時代に福岡藩の支藩が置かれた城下町で、殿町には藩主の館や家臣の屋敷があった。明治期から石炭の集積地として栄えるとともに、炭鉱王・貝島太助が会社事務所や社宅を設け、役所や病院、商店が集まった。往時のにぎわいは失われたものの「レトロ地区」と呼ばれ、歴史を伝えている。

 「軒先市」を企画運営するのは、9年前から殿町でカフェを兼ねた「画廊カンヴァス」を営む池田曉美さん(71)。直方ゆかりの作家林芙美子の著作朗読会や子ども食堂、角打ちなどを開き、コミュニティーの中核となってきた。

 「市場はにぎわいの象徴。人が行き交う温かみのある場所」と池田さん。交流を続ける雑貨やスイーツ、農作物などの作り手が、新型コロナウイルス感染拡大で発表や販売の機会を失っており、今回の軒先市を発案したという。

 約300メートルにわたる計約30軒の市では、似顔絵やネイルアートのほか、フルーツサンドや穀物ケーキ、日本茶などを販売。ヘッドスパやヨガ、ヒーリングで心身の癒やしも提供する。

 池田さんに協力する古民家コミュニティースペース「囲炉裏(いろり)」(同市新町)運営の辻千恵さん(42)は「古いものが残るまちで新しい物語を紡いでいこうとする池田さんの思いが、訪れる人に届いてほしい」と願う。

 両日とも午前10時~午後4時。

(安部裕視)

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