「きれいな川辺川を」流域の観光関係者 治水巡りダム建設に反対

西日本新聞 熊本版 中村 太郎

 7月の記録的豪雨で氾濫した熊本県の球磨川流域の治水を巡り、蒲島郁夫知事は3日、人吉球磨地域の観光・商工団体の関係者から人吉市内で意見を聞いた。観光団体からは観光資源の球磨川や川辺川の環境が悪化するとして、川辺川ダム建設に反対する発言が相次いだ。

 観光・文化関係の会合には10団体が参加。人吉温泉旅館組合の堀尾謙次朗組合長は、ダムができればアユが育たなくなるなどとして「川と住民が共生できる自然環境を守るのが私たちの責務だ」と訴えた。人吉温泉観光協会によると、市内にある37宿泊施設中26施設が豪雨で被災。堀尾氏はそれでも、線状降水帯が多発して従来の治水対策は通用しないとして「自然環境を破壊するダム建設には断固反対」と述べた。

 球磨川ラフティング協会の大石権太郎会長は「きれいな球磨川や川辺川が守られ、子どもたちが楽しく遊べる環境を望みたい」と、川辺川ダムが建設された場合に川の水位や水質がどう変化するかデータで示すよう求めた。蒲島氏は「生命財産と球磨川の環境、両方を守る治水対策を考えていく」と応じた。

 商工団体との会合もあり、16団体の代表者からは事業再建に向けた補助金申請期間の延長や、災害時の迂回(うかい)路整備などを求める声が上がった。

 (中村太郎)

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