被害軽減へ「流域治水」 越水前提、全域で予防 熊本豪雨4カ月

西日本新聞 総合面 梅沢 平

 今年7月の熊本豪雨で球磨川の堤防が決壊、住民が犠牲になるなど各地で想定を上回る規模の水害が相次ぐ中、国土交通省は流域全体で被害軽減に取り組む「流域治水」に方針を転換、全国の1級河川で具体的な方策の協議が進んでいる。ダム建設や堤防強化といった従来の整備手法だけでは限界があるとし、河川の越水を見越して広範囲に予防策を打つ。球磨川流域でもダム建設を視野に入れた議論が始まった。

 流域治水の表明は7月6日。2015年の関東・東北豪雨による鬼怒川の堤防決壊、東日本に甚大な被害をもたらした昨年10月の台風19号など気候変動に伴う大規模災害を受け、国交省がまとめた「防災・減災プロジェクト」で明記した。国と都道府県が管理する河川における氾濫危険水位の超過は、14年からの5年間で5倍の403河川に及んでいる。

 国交省が示す流域治水のイメージは、既存の利水ダムの治水利用▽治水ダムの活用や整備▽遊水地の整備▽田んぼ、農業用クリーク(水路)の貯水面での活用▽浸水リスクが低い高台への移転-など多岐にわたる。リアルタイムでの浸水、決壊状況の把握などソフト対策も充実させる。

 一つ一つの対策は以前からあったものだが、国交省は「自治体や省庁の垣根を越えて最大の効果を図る」と狙いを説明。住民や企業も巻き込んで取り組むという。

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