トランプ氏かバイデン氏か 鍵握る激戦6州 米大統領選投票開始

西日本新聞 一面 田中 伸幸

 【ワシントン田中伸幸】米大統領選は3日朝(日本時間同日夜)、東部の州から順次投票が始まった。3日夜(同4日午前)から開票されるが、新型コロナウイルス感染拡大で利用が急増した郵便投票の開票に数日かかる州が見込まれ、大勢判明が大きくずれ込む可能性もある。トランプ大統領は2日「郵便投票は不正を生む」と改めて主張。結果を待たず一方的に「勝利宣言」するとの観測がくすぶるなど混乱も予想される。

 再選を目指す共和党のトランプ氏に対し、民主党のバイデン前副大統領が新型コロナ対応を争点に政権交代の是非を問う構図。トランプ氏の政権運営を巡り国民の評価が二分される中、有権者の関心は高く、近年は60%前後で推移している投票率が、67%程度に大幅に上がるとの見方がある。

 トランプ氏は2日、東部の激戦州ペンシルベニアなど4州で、バイデン氏は同州など2州で、それぞれ最後の訴えに臨んだ。

 大統領選は各州などに割り当てられた選挙人(計538人)を奪い合い、過半数(270人)を得た候補が勝者となる。政治サイト「リアル・クリア・ポリティクス」によると、全米平均支持率はバイデン氏が6・7ポイントリードし、全米の得票数はトランプ氏を上回る勢いだ。

 だが、選挙結果を左右するとみられる六つの激戦州では、いずれも接戦の様相。バイデン氏は中西部の2州で4ポイント以上リードしているものの、東部、南部、西部の4州では両候補の差が3ポイント以内と拮抗(きっこう)し、トランプ氏優勢の州もある。

 激戦6州は前回、いずれもトランプ氏が勝利しており、トランプ氏は特に保守地盤の南部を死守できなければ苦しい展開となる。バイデン氏は、前回選挙で民主党候補の勝利を過信して投票しなかった若年層や黒人などリベラル層の動向が大きな鍵を握る。

 一方、大勢判明は通常であれば投票日の翌日未明ごろだが、今回は郵便投票急増の影響で遅れる見通し。ペンシルベニア州は投票日の3日後までに到着した投票も有効とみなされているが、トランプ氏は問題視。米メディアは、トランプ氏が郵便投票の集計結果を待たずに「勝利宣言」する可能性があると報じた。

 この報道に、民主党支持層が反応し、3日以降、ホワイトハウス周辺で抗議デモを計画。トランプ氏支持者も集結すれば、衝突の事態も懸念される。

 地元当局は交通規制を行うほか、既に警察官を大量に配置。在米日本大使館は邦人向けに注意喚起を促すなど警戒が広がっている。

 連邦議会選も同時に行われ、現在、下院で過半数を占める民主党が、上院の過半数を共和党から奪還できるかが焦点となっている。

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