「かわいい」秋のキノコ“宝探し”気分 神秘的ないでたち…心奪われ

西日本新聞 もっと九州面 穴井 友梨

 キノコといえば「秋の味覚」の代表格の一つ。鍋を囲む食卓には欠かせない人気者だが、一方で人目を避けるように森の奥深くにたたずむ“姿”は、どこか神秘的で魅了される人も多い。福岡市南区の「油山市民の森」でキノコ観察会を開いている「油山きのこ倶楽部(くらぶ)」に同行し、個性豊かなキノコ探しに出掛けてみた。

 10月16日。集まった男女9人が、「きのこちゃん」の愛称で知られる市民の森職員岩間杏美さん(27)に連れられ出発した。ひんやりとした空気が新鮮で、体に心地よくしみる。

 「葉っぱの裏側など見えないところにいますよ」

 岩間さんのアドバイスを受けながら、注意深く足元に目を凝らす。すると、朽ち木のそばに光が透けるほど薄くて繊細なかさを持ったキノコがあった。ナヨタケの仲間だ。アリに寄生して成長する冬虫夏草のタイワンアリタケも見つかった。ミクロの世界で営まれる命の循環を感じた。

 面白いキノコが見つかるたびに、参加者からは「小さい」「かわいい」などと歓声も上がり、1時間半で約10種類のキノコに出合った。会の常連という城南区の原田紀久子さん(57)は「キノコは奥深くて知るのが楽しい」と声を弾ませた。

 岩間さんにお願いして、さらに森の奥へと進んだ。鮮やかな赤色が特徴のベニヒガサ、まるで燃え上がる炎のようなハナホウキタケ…。猛毒を持つものもあるが、色や形のユニークさ、その神秘的ないでたちに心を奪われ、「キノコ探しは宝探し。不思議さも魅力の一つ」という岩間さんの言葉に共感した。

 観察会は「菌」にちなみ毎月第3金曜開催。18歳以上で、参加費500円(保険料込み)。岩間さんは「自然保護のため採取は禁止ですが、隠れたキノコ探しを楽しんでみては」と話している。油山市民の森管理事務所=092(871)6969。 (穴井友梨)

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