「鹿毛馬神籠石」の謎に迫る…飯塚市歴史資料館で展示会

西日本新聞 筑豊版 坂本 公司

 古代の山城とみられるものの、裏付ける文献などの記録がなく「謎の遺跡」とも呼ばれる福岡県飯塚市鹿毛馬(かけのうま)の国指定史跡「鹿毛馬神籠石(こうごいし)」について、パネルや出土資料で紹介する展示が市歴史資料館(同市柏の森)で開かれている。12月1日まで。今月21日には現地見学会も予定している。

 市教育委員会によると神籠石は、切り出した石を山の中に並べる「列石」という構造と、列石の上に土を盛り固めた「土塁」を持つのが特徴。北部九州と瀬戸内海沿いの地域で16カ所が確認されている。

 いずれも6~7世紀頃に造られた山城とみられるものの、大宰府の近くに造られた「大野城」などの朝鮮式山城と違い、古代の文献に登場していない。当時は日本・百済の連合軍が、朝鮮半島で唐・新羅の連合軍に大敗した「白村江の戦い」(663年)の前後。神籠石も朝鮮式山城も大陸からの襲来に備える防御施設として築造されたとの見方がある。

 鹿毛馬神籠石では、丘陵の周囲に約2キロにわたり列石を巡らせているのが確認されており、頑丈な造りの土塁も見つかった。谷の部分には排水のために設けられた水門の遺構もある。史跡の総面積は約36万平方メートル。ただ、築造時期や目的を現在も正確には特定できていないという。

 資料館の展示では、現地にある列石・土塁の実物大写真のほか、土塁や水門の構造を説明するパネル、水門そばから見つかった須恵器などが並ぶ。資料館担当者は「神籠石に理解を深めてもらい、現地にも足を運んでほしい」と話す。入館料は大人230円など。水曜休館。

 今月21日午前10時からの見学会では、現地集合の上、このたび整備した水門や列石の巡回コースを担当者の案内で歩く。問い合わせは資料館=0948(25)2930。 (坂本公司)

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