「地元の宝」博多松囃子の魅力を紹介する企画展 11月末まで開催

西日本新聞 ふくおか都市圏版 日高 三朗 手嶋 秀剛

 博多松囃子が3月に国重要無形民俗文化財(重文)に指定されたことを受け、貴重な中世祝賀行事にあらためて焦点を当てる企画展が福岡市博多区の櫛田神社・博多歴史館と博多町家ふるさと館で開かれている。11月末まで。

 博多松囃子は「博多どんたく港まつり」の源流となった民俗行事。国重文になったことで、その価値が再認識されている。博多歴史館では、三福神(福神、恵比須(えびす)、大黒)の装束、稚児東、西流(ながれ)の参加者の衣装など約60点が並ぶ。

 注目は初公開となる櫛田神社所蔵の絵馬(縦約80センチ×横約170センチ)。松囃子の一行は昭和初期、岡山、高松など全国の博覧会を福岡を代表して回った。1929年には京城(現ソウル)で開かれた朝鮮博覧会にも参加。絵馬は、三福神の傘鉾(かさぼこ)、稚児の乗る引き台が京城中を練り歩く情景を描いている。国際的にも松囃子が福岡を象徴する祭事だったことがうかがえる。

 神様の装束の変遷も分かる。展示されている明治時代の文献「追懐松山遺事(ついかいしょうざんいじ)」には江戸時代の松囃子が描かれているが、現代に比べ福神の装束は裾が長く、乗馬した際に馬の尻が隠れるほど長い。色も異なる。松囃子振興会の古川史郎前会長(福神流)は「昔の装束はオレンジ色がかった茶色だった」と話す。

 松囃子を描いた屏風も展示。戦後の作で三福神、祝言の「言い立て」の歌詞が描かれている。ただ、恵比須を描いた部分が見つかっていない。同館は同一の屏風がないか情報を求めている。

 博多町家ふるさと館の「祝うたァ!!博多松囃子展」は、祭りの際に各流が着用している肩衣(かたぎぬ)や言い立てなどを流ごとに紹介。旧家から寄贈された、戦前の写真や記録を展示した。長谷川法世館長が、恵比須流の言い立てを基に描いた傘鉾の垂れも会場を華やかに彩っている。

 同館の松尾由美子学芸員は「松囃子は博多の宝。多くの人に魅力を紹介し、興味を持ってもらいたい」と話す。同館と櫛田神社・博多歴史館は徒歩約3分の距離。両館に入場できる割安の共通入館券(一般350円、大学・高校生300円、小中学生100円)を販売している。

 博多歴史館は月曜休館、博多町家ふるさと館は第4月曜休館。 (日高三朗、手嶋秀剛)

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