【動画あり】交番移転で中洲に異変 「客引き増えた」不安の声も

西日本新聞 社会面 古川 大二

 九州一の歓楽街、福岡市・中洲を管轄する福岡県警の中洲警部交番が建て替え工事のため9月に移転し、移転先の仮交番を訪れる人がめっきり減っている。仮交番が中洲地区の外に移り、足を運びにくくなったことが一因だ。中洲の中心で目を光らせていた交番がなくなったことで治安悪化を心配する声も出ており、博多署は年末パトロールを前倒しして始めた。

 「今は中洲交番が中洲にない。今年はいつもより早く特別警戒を実施する」。6日夜、同市博多区上川端町に移転したプレハブの仮交番前。署員や地区住民ら約60人が例年より約1カ月早い特別警戒出陣式に臨み、パトロールに出発した。

 中洲警部交番は1966年、中洲3丁目の中洲大通り沿いに完成。県内の交番で最も古い建物は老朽化が進行。建て替えのため、9月1日から約200メートル離れた仮交番で業務を始めた。

 署によると、移転後2カ月間で仮交番が取り扱った事件の相談や問い合わせなどの件数は849件で、前年同期比45%減。署幹部は「今年は新型コロナウイルスの影響があるので一概には比べられないが、交番を訪れる人が明らかに減っている」と懸念する。

 ある交番員は「移転前にはしょっちゅうあった遺失物届が減った。これまでは中洲のど真ん中なので街の様子が把握しやすかったが、今は交番にいるだけでは分からないので巡回を増やしている」と話した。

 県内の新型コロナの感染者数は減少し、中洲の人出は戻りつつある。たばこ店で働く女性は「交番があそこにあるから安心だった。仮交番の場所が分からず尋ねに来る人がいるし、風俗店のキャッチ(客引き)が目立つようになった」と漏らす。

 元の場所で業務を再開するのは2022年2月の予定。大森浩明署長は「夜間帯のパトロールを増やすなどして中洲の街にできる限り警察官の姿を見せていきたい」と話す。

(古川大二)

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