「新しいシンボルに」落書きが巨大アートに変身 宗像市の国道3号橋台

西日本新聞 ふくおか都市圏版 床波 昌雄

 福岡県宗像市の玄関口、国道3号の橋台(同市王丸)に沖ノ島やカノコユリなどを描いた巨大なウオールアートがお目見えした。地元の落書きだらけの壁を、訪れる人の目を楽しませる場所にしようと、日の里地区の住民や生徒たちが力を合わせて製作した。

 きっかけは宗像署の少年指導員を務める柳瀬幹雄さん(73)が、昨夏の地元行事でかつてよく声を掛けていた塗装業の嘉村友希さん(31)と16年ぶりに再会したことだった。柳瀬さんは「落書きを消せないか」と相談。嘉村さんが「自分にできることならば」と快諾した。

 柳瀬さんの働き掛けで、市や宗像署、国交省北九州国道事務所なども協力し、落書きが繰り返されないよう「ウオールアートプロジェクト実行委員会」を結成。壁画のデザインは福岡教育大の指導を受けた日の里中や宗像高の生徒が考案し、住民らが今年2月、全長約20メートルの橋台の落書きを削り取っていた。

 コロナ禍で春から延期になっていた絵を描く作業は9月末に行われ、日の里中の生徒や福岡教育大の学生など約100人が参加。嘉村さんが下書きした空と海の上に、世界遺産の沖ノ島や島に生息するオオミズナギドリ、夕日の沈む海岸などを約8時間かけて完成させた。

 作業を見守った柳瀬さんは「いい絵ができてうれしい。日の里の新しいシンボルとしていきたい」。嘉村さんも「育ててくれた古里に恩返しができた」と喜んでいた。

(床波昌雄)

福岡県の天気予報

PR

福岡 アクセスランキング

PR

注目のテーマ