米大統領選 バイデン氏が勝利宣言 「分断でなく融和目指す」 トランプ氏は敗北認めず

西日本新聞

 【ワシントン田中伸幸】米大統領選は7日(日本時間8日)、民主党のジョー・バイデン前副大統領(77)が勝利を確実にした。米主要メディアが当選に必要な選挙人の過半数を確保したと報じた。バイデン氏は同日、演説で勝利宣言し「分断ではなく融和を目指す大統領になることを誓う」と強調。8日は新政権発足に向けた準備を進めた。共和党のドナルド・トランプ大統領(74)は声明で「選挙は終わっていない」と表明。敗北を認めず、9日から法廷闘争を加速させる意向を示した。

 全米各地で大勢の市民がバイデン氏の勝利を祝ったが、トランプ氏の一部支持者からは反発の声も上がっている。ただ、郵便投票の不正を主張するトランプ陣営の訴えには明確な証拠が乏しいとされる。仮に訴訟で有利な判断が下されても、集計結果に大きく影響するかは不透明だ。

 東部デラウェア州での勝利演説に臨んだバイデン氏は「国民は明白な勝利をもたらした」と勝利宣言。同時に、全米での総得票数が7400万票を超えたものの、トランプ氏の得票も7千万票を上回って共に史上最多となり、世論が大きく二分された結果を踏まえ「(対立の)熱を冷まし、互いの主張に耳を傾けよう。今こそ米国を癒やす時だ」と呼び掛けるなど、結束の必要性を繰り返し訴えた。

 国際協調を軽視したトランプ政権下で孤立した米国を「世界で再び尊敬されるようにする」とも強調した。

 バイデン氏は結果の確定を受け、来年1月20日に史上最高齢の78歳で第46代大統領に就任。副大統領には女性、黒人、アジア系として初となるカマラ・ハリス上院議員(56)が就く。

 ハリス氏も演説し「私は最初の女性副大統領かもしれないが、最後ではない。少女たちは皆、この国が可能性に満ちていると知ったからだ」と述べた。

 バイデン氏は死者が世界最悪の23万人を超えた新型コロナの感染拡大防止と、経済の立て直しが喫緊の課題となる。9日には新型コロナ対策の専門家チームを設置するなど、政権移行に向けた準備を進める。

 一方、現職の敗北となれば1992年の共和党ブッシュ(父)氏以来となるトランプ氏は7日の声明で、バイデン氏について「どの州の勝者としても認定されていない」と主張。徹底抗戦の構えを崩していない。

 米メディアによると、バイデン氏は前回大統領選でトランプ氏が勝利したラストベルト(さびた工業地帯)のペンシルベニア、ミシガン、ウィスコンシンの3州を奪還するなど、勝利に必要な選挙人(計538人)獲得数が279人となり過半数に達した。トランプ氏は214人。一部の州では勝敗が決していない。

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