万田坑で炭鉱写真展 当時の姿忍ばせる会場で 故高木さんの作品51点

西日本新聞 熊本版 宮上 良二

 元炭鉱マンで旧三井三池炭鉱を撮り続けた故高木尚雄さんの写真展「記憶の未来」(熊本県荒尾市、福岡大福岡・東アジア・地域共生研究所主催)が、同市原万田の世界文化遺産、万田坑で開かれている。写真に切り取られた炭鉱労働や暮らしの記憶と、当時の姿をとどめる建物や機械が混然となり、時を超えた感覚に誘い込んでくれる。15日まで。

 デザイナーの大鶴憲吾さんが空間演出を担当し、巨大なウインチがある赤れんが造りの巻き上げ機室と、機械の修理などに使われた木造施設「職場」に、写真パネル計51点を展示。坑内の作業風景、弁当を頬張る炭鉱マン、炭鉱住宅の暮らし、炭鉱列車、遊ぶ子どもたちや家族のポートレートなどが、壁のあちらこちらに掲げられている。

 立て坑やぐらでは、坑口の周りの壁に小さな写真をびっしりと張り巡らせた。音楽家の石橋英子さんが、大牟田市石炭産業科学館(福岡県)が保存する炭鉱作業の音源などを素材に制作した音楽が流れ、壁には高木さんの写真がスライドショーで映し出される。

 市世界遺産・文化交流室の吉田政博室長は「当時の炭鉱に思いをはせるとともに、新たな万田坑の演出をしているので独特なアートの雰囲気も感じてほしい」と話した。万田坑の入場料(大人410円、高校生310円、小中生210円)が必要。万田坑=0968(57)9155。

 (宮上良二)

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