「まさに第3波」の様相…連日1000人規模、政府に緊張感

西日本新聞 一面 河合 仁志 前田 倫之

 国内の新型コロナウイルス新規感染者数が連日千人規模となり、「今まさに『第3波』に入っている」(吉村洋文大阪府知事)様相を呈し始めた。政府は10日、対策本部会合を開き、集中的なPCR検査の実施などクラスター(感染者集団)対策を一層強化する方針を決定。社会経済活動の回復に水を差すような強い措置には踏み込んでいないものの、危機感を高めている。

 10日は、感染が急速に拡大している北海道で166人、大阪で過去2番目に多い226人、東京でも293人の感染者が確認された。政府関係者は「明らかにフェーズ(局面)が変わってきた」。7月末ごろにピークを迎えた「再拡大」の、次の全国的な流行期との認識を示し、一般的に感染症がまん延しやすい冬場を前に懸念を深める。

 対策会合で、菅義偉首相は「最大限の警戒感を持って対処する必要がある」と強調。クラスター対策の専門家や保健師の広域派遣を例に挙げ、「今までよりも踏みこんだ対応を実施する」と続け、ワクチンの確保策にも尽力するとした。この日は、北海道の鈴木直道知事とも官邸で会談し、感染抑止に向けての連携を確認した。

 最新の国内のウイルス状況を巡っては、政府の感染症対策分科会(尾身茂会長)が前日の9日、急激な感染者増の予兆が出ていると警告。尾身氏は「今、手を打たなければ手遅れになる」として、(1)クラスター対策(2)情報発信(3)店舗や職場での感染防止策(4)空港など水際での対策強化(5)遺伝子解析の推進-の緊急提言をまとめていた。

 気温の低下が新型コロナに及ぼす影響は明らかになっていない。ただ、西村康稔経済再生担当相によると、政府が重視する「発症日ベース」で見た新規感染者の数も11月に入り、北海道を中心に大阪、東京、愛知で増加し、予断を許さない状況。

 国立感染症研究所の分析は、クラスターがこれまでのように接待を伴う飲食店などにとどまらず、多様な場所、環境で発生しているとの「変化」を伝えている。

 福岡でも10日、新たに23人のウイルス感染が確認されており、分科会は「他の地域でもクラスターは起こりうる。感染リスクが大きくなる行動は厳に慎んでほしい」と呼び掛けている。 (河合仁志、前田倫之)

福岡県の天気予報

PR

福岡 アクセスランキング

PR

注目のテーマ