台風10号、何日前から準備した?あな特通信員1416人に聞いた

西日本新聞 くらし面 長谷川 彰

台風10号 あな特通信員アンケート (上)

 日本への接近・上陸が心配されるような台風の発生も、ようやく一段落した。振り返れば、九州に最も影響を及ぼしたのは9月6~7日に最接近した10号だった。そこで、本紙「あなたの特命取材班」フォロワー(通信員)の協力を得て、当時の避難準備などの行動についてアンケートを行った。多くが、台風がまだ遠い南の海上を移動している段階で準備を始めたことなどが分かった。2回に分けて結果を報告する。 

 アンケートは、10号最接近から1カ月が過ぎた10月16~19日、インターネット上で実施。回答を寄せた人は、40~50代を中心に10代から80歳以上を含む九州7県を中心とする1416人。8割は福岡県内の在住者だった。

 まず、避難を含め何らかの準備行動をいつ始めたか=イラスト①。

① 台風10号接近で何日から準備行動?

 10号に関し、気象庁は9月2日午前11時に「今後、特別警報級に発達する恐れ」と発表。「6日から7日にかけて、奄美地方から西日本に接近、上陸する」と厳重な警戒を呼び掛けた。

 回答者の2割に当たる286人が、発表があったこの日から動いたという。長崎市の40代女性は「いつもは台風が最も近づく日の前日くらいから準備していたが、今回は2日から食料品の備蓄などを始めた」と答えた。

 3日から、という人は比較的少なく、10号の北上に合わせるように4日、5日と、動きだす人が増えていった様子がうかがえる。

 6日に対応した人は216人。この日早朝、気象庁は「勢力は特別警報の発表基準には届かない」と判断しつつ「引き続き厳重に警戒を」と呼び掛けた。一方で10号は一気にスピードアップして九州西方沖を駆け抜けたため、強い風雨の中で避難所に向かわざるを得ない状況も見られた。

 「高齢の親族だけでも早めに避難所に行かせたかったが、台風接近のギリギリまで開設されず、雨や風が強くなり始めてやきもきした」(福岡市の50代男性)という声も寄せられた。福岡市は6日午後に避難所を開設した。

   ◆    ◆

 では、回答者は、具体的にどのような備えの行動をしたのか=イラスト②。

② 具体的に何をした?(複数回答)

 新型コロナウイルス感染予防を念頭に、国や自治体が「分散」を呼び掛けた避難に関しては、在宅避難を選んだ人が最も多く全体の4分の3。自宅外に避難した人は119人で、避難先は自治体が開設した避難所、ホテルなどの宿泊施設、親類や知人宅が、ほぼ3分の1ずつ。2人が車中泊をしたという。一定の分散避難が行われたようだ。

 ホテル避難を選んだ福岡市の50代女性は「ホテルへの早めの避難も必要になってきたと実感した」と回答。一方、福岡県久留米市の30代男性は「ホテル避難を考えたが部屋が取れなかった」、同県春日市の60代女性も「宮崎にいる母をホテルに避難させようとしたが満室だった」と応じた。

 他の備えについては、水や食料、電池など生活用品を買い置きした▽風呂の湯船に水を蓄えた▽自宅や職場で窓ガラスや雨戸の補強、周囲に土のうを積むなどした-など。車を安全な場所に移した人も目立った。

 「養生テープとロープ、ブルーシートは、9月2日には既に売り切れていた」(福岡県飯塚市の50代女性)、「停電に備え必要な電池のサイズや個数を確認し、モバイルバッテリーも活用することにした」(北九州市の40代女性)など、避難以外でも早めの対応の大切さを再認識した、という回答が多かった。

 25日付で掲載予定の(下)では、気象庁の厳重警戒呼び掛け、公共交通機関の計画運休や商業施設などの臨時休業に対する受け止めについて報告する。

(特別編集委員・長谷川彰)

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