「2拠点生活」で移住者増やそう 佐賀市にシェアオフィス建設へ

西日本新聞 佐賀版 北島 剛

 佐賀市富士町にシェアオフィスを作ろうと、県地域おこし協力隊の山本卓さん(35)らがふるさと納税を活用して資金を集めるクラウドファンディング(CF)に取り組んでいる。自然豊かな大野地区で、都市と地方など生活拠点を複数持つ「2拠点生活」を楽しんでもらい、移住者増につなげる考えだ。

 大阪府出身の山本さんは昨年、東京から移住して協力隊員となり、中山間地の魅力を発信するウェブメディア「佐賀のお山の100のしごと」の編集者を務める。「佐賀は住みやすい。特に人が魅力的」と話す山本さんは、人口減少が進む中山間地への移住者を増やそうと考えた。ただ、移住には「地域になじめるか」「新しい仕事はあるか」などの不安を伴うため、方策に悩んでいた。

 今夏、大野地区でゲストハウス「カフェ山秀朗」を経営する1級建築士の藤田健臣さん(64)に相談。コロナ禍で在宅勤務が増えるなど働き方に変化が起きていることに着目し、2拠点生活の入り口となるシェアオフィスの建設を目指すことにした。「地域には行事も多い。田舎暮らしをしたい思いだけでは失敗する」と藤田さん。働きながら山の良さを知り、地域になじんでもらう狙いがある。

 建設予定地は佐賀市中心部から車で約40分、福岡市内から約50分。音がないくらい静かな場所として、地元では「音無(おとなし)地区」とも呼ばれる。ウッドデッキのある平屋を建て、音無テラスと名付ける予定だ。室内ではまきストーブに暖まりながら、屋外では嘉瀬川ダムの湖面を眺めながら作業できるようにする。

 県や佐賀未来創造基金が協力して、建築に必要な450万円のうち300万円は、ふるさと納税制度を活用したCFで賄う。返礼品は富士町産の野菜詰め合わせや幻の果実「ポポー」などを用意した。

 山本さんは「シェアオフィスで関係人口を増やし、移住者と地域をつなぐ橋渡し役になりたい」と意気込む。藤田さんは「(仕事と休暇を両立する)ワーケーションの場として使ってほしい」と話している。

 CFの募集は来年1月24日まで。音無テラスのCFのウェブサイト=https://www.furusato-tax.jp/gcf/1079

 (北島剛)

佐賀県の天気予報

PR

佐賀 アクセスランキング

PR

注目のテーマ