世界は違っても一流の勝負師には相通じるものがあるのだろう…

西日本新聞 オピニオン面

 世界は違っても一流の勝負師には相通じるものがあるのだろう。現役引退を発表した大相撲元大関の琴奨菊関と、プロ野球ソフトバンクホークスを退団した内川聖一選手。家族ぐるみの親交があるそうだ

▼角界も球界も新型コロナに翻弄(ほんろう)されたことし。2人にも試練の年だった。強烈ながぶり寄りと「琴バウアー」で人気を集めた琴奨菊関。左ふくらはぎを痛め、11月場所で十両に転落。再起を期した今場所も振るわず、引退を決断した

▼内川選手は2011年からホークスの主軸としてチームを引っ張ってきた。だが、今季はプロ20年目で初めて1軍出場がなく、1日の2軍戦を最後に鷹(たか)のユニホームを脱いだ

▼どん底で悩んでいた琴奨菊関は、やはり苦境にあった内川選手の言葉に励まされたと明かす。「自分が打ち込む競技が上手になるのはどんなときか」との問いに、内川選手は「夢中なとき」。我を無くして夢中でやる「無我夢中」でいけたらいい、と

▼琴奨菊関は年寄り「秀ノ山」を襲名する。土俵の上のように、全力で夢中で、後進を育てるに違いない。内川選手は他球団での現役続行を希望している。現役最多の通算2171安打を誇る大打者は、さらなる高みを目指し「無我夢中」のプレーをきっと見せてくれる

▼2人の活躍は、故郷・九州のファンにも元気や希望を与えてくれた。夢中にさせてもらったファンの一人として改めて感謝したい。

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