宮崎大アカデミーRC活発 実学講義や海外活動 トーゴの井戸掘削支援

西日本新聞 もっと九州面 佐伯 浩之

 宮崎大(池ノ上克(つよむ)学長)が、産学連携などを目的に大学関係者などで構成する「宮崎アカデミーロータリークラブ(RC)」(金岡保之会長)の活動が活発だ。大学を軸にしたRCは全国で初の設置で、今年発足した鹿児島大にも開設のノウハウを伝授。会員らによる授業を在学生に公開し、単位を認定する講座に加え、西アフリカのトーゴ共和国で井戸掘削事業を支援するなど海外への活動も加速させている。

 RCは国際的な社会奉仕連合団体。世界の200カ国・地域で3万強のクラブがあり、約120万人の会員が活動する。宮崎大では地元経済界などから「大学の中に公的ボランティア組織を設置してはどうか」との要望を受け、2018年3月に創立した。現在、同大理事や教員に加え、地元のメディアや企業人ら41人(20年10月現在)が参加。隔週の火曜日に例会が開かれている。

 今年発足した「鹿児島大学アカデミーロータリークラブ」は、宮崎大の取り組みを参考に開設した。鹿児島大出身の池ノ上学長らが開設の助言をした。

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 宮崎アカデミーRCが取り組む事業は、同大産学・地域連携センターが主催する授業「ライフプラン作成のためのキャリアデザイン講座」の後援。今年5月から約4カ月間開講した。「実学を学生に学んでもらい、社会を感じてほしい」との思いだった。

 受講生として登録しているのは、医学部や教育学部など全5学部計約30人の学生。RC会員が仕事での苦労や企業戦略、地域への貢献などの講義を行い、学生に単位を認定した。講義は当初、対面式を予定していたが、新型コロナウイルス対策からオンライン授業で開かれたという。来年も同じ授業の開講を予定しており、RC第3代会長で、宮崎大地域資源創成学部准教授の金岡会長は「将来は地域に公開することも考えたい」と語る。

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 地元での活動に加え、世界に向けた取り組みにも着手した。トーゴ共和国での学校建設や井戸掘削などの事業だ。同国は大西洋のギニア湾に面し、人口約788万人。フランスから1960年に独立した。

 支援は、金岡会長が日本トーゴ友好協会の設立者で会長でもあることがきっかけ。知人がトーゴ共和国大使館に勤務したことから縁ができた。

 協会は9月、来年開催予定の東京五輪・パラ五輪のホストタウンとして、宮崎県日向市、駐日トーゴ大使館(東京)の3者で相互協力協定を結んだ。同市と合併前の旧東臼杵郡東郷(とうごう)町の地名が、トーゴと語感が似ていることが決め手だった。同町は、歌人若山牧水(1885~1928)の生誕地でも知られる。金岡会長が同市と大使館に働き掛けて実現した。

 協定締結を機に、金岡会長は宮崎アカデミーRC会員にトーゴの支援事業の協力を打診した。計画では、首都ロメにある現地のRCやNPO法人と連携して、学校建設に加え、図書の寄贈や井戸掘削を実施。費用は日本のRCの資金を活用する。時期を見て、金岡会長ら宮崎アカデミーRC会員らが現地に赴き、現地RCとの話し合いや井戸の掘削調査を行うなど交流を深める予定だ。

 金岡会長は「RCや日向市、大使館などの協力を得てぜひ事業化したい」と話している。 (佐伯浩之)

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