タイ、反体制派と王党派が衝突 憲法改正案きょう採決、高まる緊迫感

西日本新聞 川合 秀紀

 【バンコク川合秀紀】タイ・バンコクの国会近くで17日、憲法改正などを訴える反体制派と王室を支持する王党派がデモ中に衝突、殴り合いとなり現場は一時騒然とした。8月から続く反体制デモでは最大規模の衝突とみられ、負傷者も出た。王室改革を巡り対立が激化する中、緊迫感がさらに高まっている。

 タイの国会は17日、与野党と市民団体が発議した憲法改正案の本格審議を始め、18日にも採決予定。反体制派はプラユット首相辞任と王室改革、憲法改正を要求の柱としており、審議に合わせて国会近くに数千人がデモを行った。

 王党派も対抗して国会近くに集まり、警察は国会に続く主要道路を封鎖した。国会から約500メートルの交差点で双方がにらみ合う中、警察は国会に近づこうとする反体制派にたびたび放水していたが、突然封鎖を解いて現場を撤収。反体制派と王党派が交差点内に入り、警察不在の中で殴り合いや小競り合いが発生した。数十分後、双方のリーダーが衝突をやめるよう呼び掛け収まった。地元メディアによると数人が負傷した。

 現行憲法は軍事政権下の2017年に施行。上院議員を公選から軍政による事実上の任命に変更し、非改選ながら首相選挙に投票できるようにした。国王の不可侵性も明記している。

 18日には、与野党と市民団体による計七つの改憲案について「第1読会」と呼ばれる国会手続きの第1段階の採決を行う。反体制派が支持する市民団体の案は王室に関する条文を含む全般的な改正が可能な内容となっている。

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