自宅敷地内の犬、配達員かむ…飼い主に賠償命令 福岡地裁判決

西日本新聞 社会面 森 亮輔

 乳製品の配達中に犬にかまれて後遺障害が残ったとして、元配達員の40代男性が飼い主に約613万円の損害賠償を求めた訴訟で、福岡地裁は20日、飼い主の責任を一部認め、約172万円の支払いを命じた。

 判決によると、男性は乳製品などの配達会社に勤務していた2015年3月、福岡県大野城市の飼い主宅に配達。玄関付近で商品を置こうとした際、敷地内で放し飼いにされていた大型犬バーニーズ・マウンテンドッグ(体長約1メートル)に指と顔をかまれ、鼻に約3センチの傷痕が残った。

 判決理由で古市文孝裁判官は、犬が人をかんだことがなく、前配達担当者が敷地内での放し飼いに同意していたことを踏まえても「かみつき事故が生じる可能性は否定できず、相当の注意をもって犬を管理していたと言うことはできない」と指摘。一方で、男性も玄関付近で犬に気づきながら配達作業を続けた点について「相当な注意を欠いた」と述べた。

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 新型コロナウイルスの影響による外出自粛で宅配便の利用が増える中、配達員が飼い犬にかまれるといったトラブルは増加が懸念される。食料品宅配などを手掛けるエフコープ生活協同組合(福岡県篠栗町)は「配達が予想される場合には、犬をつなぎ留めておくなど協力をお願いしたい」などと定期的に注意を呼び掛けている。 (森亮輔)

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