恥ずかしながら、この言葉を聞いてもシャンプーの銘柄が思い浮かぶだけ…

西日本新聞 オピニオン面

 恥ずかしながら、この言葉を聞いてもシャンプーの銘柄が思い浮かぶだけ。意味まで深く考えることはなかった。頭を洗って、いや顔を洗ってこい、と言われても仕方があるまい

▼essential(エッセンシャル)。英語で「不可欠な」「極めて重要な」「必須の」という意味。コロナ禍の中でエッセンシャルワーカーといえば、奮闘する医療・介護従事者が筆頭に挙げられる

▼ただ世の中は持ちつ持たれつ。生活必需品の製造や販売、運輸・交通、公共サービスなど暮らしを支える各種の仕事…。広く捉えれば、こうした営みもエッセンシャル。感染リスクと向き合う業種は多分野にまたがる

▼きょうは勤労感謝の日。例年にまして考えさせられることが多い。祝日法では「勤労をたっとび、生産を祝い、国民たがいに感謝しあう」日とされている。けれど土台となる雇用環境はどうか

▼景気悪化による企業の倒産や業績低迷、それに伴う休業や失業、就職内定の取り消し…。弱者を支えるセーフティーネットが機能していないことの表れだろう。若い世代の自殺増加や児童虐待の多発なども報じられている

▼労働時間の短縮や休暇の取得で余裕のある働き方を-。11月はこう呼び掛ける「ゆとり創造月間」。実は1985年から続く取り組みだ。30年以上を経てどれだけ成果が生まれたか。顔を洗いつつ頭を冷やしていま一度、社会のあり方を考えねば。

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