コロナ、豪雨…困難に負けず 老舗旅館のフロント担うネパール人

西日本新聞 ふくおか都市圏版 穴井 友梨

 ぬれた畳、泥だらけの床、壊れた冷蔵庫-。7月、九州を襲った豪雨で膝の高さまで浸水した原鶴温泉(朝倉市)の老舗旅館「泰泉閣」。調理場や温泉を従業員総出で片付ける中に、ティムシナ・ビマルさん(26)の姿はあった。

 2014年、ネパールから来日。県内の日本語学校などを卒業後、18年から泰泉閣で働き、主にフロント業務を担う。外国人従業員は7人。週末に休みにくいなどの理由で日本人の新入社員5人全員が1年以内で辞めたことがあり、外国人を積極的に採用する。

 ビマルさんは、来客の要望を先読みしたり、重たい荷物を積極的に運んだりする気配りで、他の従業員からの信頼も厚い。「お客様からも褒められてばかり」と専務取締役の野口嘉孝さん(64)。将来はフロント業務のリーダー役として期待される。

 コロナ禍で4月下旬から休業を余儀なくされ、7月に営業再開したものの、豪雨で10日間休みに。度重なる困難を乗り越えて旅館を開けると、心配して駆け付けてくれた宿泊客もいた。「お客さまから励ましの言葉をかけられてうれしかった」。今日も笑顔でフロントに立つ。 (穴井友梨)

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