中村哲さんの魂 灯台として前へ…母校の九州大で追悼会

西日本新聞 一面社会面 中原 興平 金沢 皓介 古川 大二

 アフガニスタンで用水路建設や医療活動を続け、昨年12月4日に凶弾に倒れた中村哲医師=当時(73)=の追悼の会が23日、福岡市の九州大伊都キャンパスで開かれた。一周忌を前に、中村さんと共に活動してきた福岡市の非政府組織(NGO)「ペシャワール会」が主催し、全国から約450人が参列した。

 壇上には中村さんの遺影と、同じく犠牲となったアフガン人の運転手や護衛ら5人の写真が並べられた。冒頭に黙とうをささげた後、村上優会長(71)が事業の現状を説明し「先生の魂と言葉を灯台として前に進む」とあいさつした。

 遺族を代表し、長女秋子さん(40)が中村さんの死去後に会の活動に関わるようになったと報告。「お手伝いをする以上は末永く関わっていきたい」と決意を述べた。長男健さん(37)も「会の活動が、アフガンの当たり前の平和につながっていくことを切に願っている」と話した。

 中村さんは国家勲章を授与されるなど、アフガン政府からも高く評価された。ガニ大統領はビデオメッセージを寄せ、用水路を造り砂漠を緑に変えた業績について「途方もない遺産」と感謝。「先生はこれからもずっと、アフガン人の心に刻まれていく」と語った。

 シンガー・ソングライターのさだまさしさんも登壇し、中村さんをたたえて作った「ひと粒の麦~Moment~」を披露。「先生を一言で表すと、志。先生の志を忘れずに、僕なりに懸命に頑張っていきたい」と話した。

 中村さんは1984年にパキスタンの病院に赴任した後、隣国アフガンにも活動を拡大。2000年に起きた大干ばつを受けて用水路を建設し、福岡市の面積の約半分に当たる土地が潤うようになった。昨年12月、現地で武装集団に銃撃され、亡くなった。 (中原興平)

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