熊本知事、五木村振興支援に10億円「白紙撤回」からの方針転換謝罪

西日本新聞 社会面 中村 太郎

 熊本県の蒲島郁夫知事は23日、球磨川支流の川辺川での流水型ダム建設容認について、水没予定地のある同県五木村役場を訪れ、木下丈二村長らに「村民を再び困惑させることになり、深くおわび申し上げる」と述べ、2008年のダム「白紙撤回」からの方針転換を謝罪した。

 木下氏はダム建設に理解を示した上で、「長年翻弄(ほんろう)されてきた村民が安心できるように、早期に振興策についての協議をお願いしたい」と要望。蒲島氏は「末永く村で暮らせるよう、政治生命をかけて村の支援と振興に取り組む」と応じ、09年に県が創設した「五木村振興基金」を10億円増額する方針を表明した。

 村はダム計画の中止後、国が所有する水没予定地に宿泊施設や公園を整備するなど「ダムによらない地域振興」を推進。今回のダム容認で、村の振興策も転換を迫られる。

 元村長の西村久徳村議は蒲島氏に「08年の白紙撤回は一方的で、怒りを感じた。これ以上、村民を困らせないと肝に銘じてほしい。もう(ダムへの賛否で)ふらつかないでほしい」と訴えた。

 1960年代から始まったダム計画では、五木村の中心部が水没予定となり、予定地に住んできた約500世帯は村内外に移転。60年代に約6千人だった人口は約千人に減少している。 (中村太郎)

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