トランプ氏政権移行容認 選挙の敗北認めず「訴訟続ける」構え

西日本新聞 総合面 田中 伸幸

 【ワシントン田中伸幸】トランプ米大統領は23日、大統領選で勝利を確実にした民主党のバイデン前副大統領への政権移行手続きについて、手続きを統括する一般調達局(GSA)に引き継ぎ開始を許可し、政権交代を事実上受け入れた。ツイッターで明らかにした。ただ、選挙の敗北は認めず「訴訟を続ける。勝つと信じている」とも発信。バイデン氏の当確を覆すため法廷闘争を継続する構えは崩していない。

 政権移行手続きを巡っては、GSAがバイデン氏を勝者と認めないため、バイデン氏が安全保障に関する情勢報告などを受けられない状態が続いていた。異例の事態に民主党だけでなく、与党共和党やビジネス界からも批判が噴出。トランプ氏は自身の求心力を損なわないよう方針転換したとみられる。

 トランプ氏はツイッターで、GSAのマーフィー局長について「脅しなどを受けており、そうしたことが起こることを私は望まない」と指摘。その上で「国家の最善の利益のため(手続き開始を)勧めた」と述べ、ホワイトハウスの側近にも協力を指示したことを明らかにした。米メディアによると、マーフィー氏は23日、バイデン氏側に政権移行作業のため公費の使用を認めると通知した。

 大統領選では各州が12月8日までに選挙結果の承認手続きを終えなければならない。トランプ陣営は激戦となった中西部ミシガン州などで結果認定の先延ばしを画策したが、23日には同州で結果が認定された。トランプ氏の「逆転勝利」に向けた方策はさらに選択肢が狭まっている。

 トランプ氏は法廷闘争の継続を改めて表明したが、選挙不正を訴えた裁判は棄却が続く。今後バイデン氏の政権移行準備が本格化するため、米国内では今回のトランプ氏の対応を「事実上の敗北宣言」(米政府関係者)と見る向きもある。

 ただ、トランプ氏は法廷闘争の費用として支持者に資金提供を呼び掛けており、「可能な限り資金を集めるまで敗北宣言しない」との見方もある。来年1月20日に退任した後も敗北を認めず、2024年の次期大統領選出馬に向けて活動を続けるといった臆測も飛び交っている。

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